日本語の初級課程における文字の指導はひらがな, 漢字, カタカナ願になっている. しかし, 現在の文字の指導は, ひらがな, 漢字に偏って行なわれているのが實狀である. 戰後から始まった本格的な外來語の借用は日本社會の急激な變化, 經濟高度成長と供に增加し續けている. そのため外國語として日本語を習っている學習者たちも日本語化した外來語, 卽ちカタカナ語を勉强しなければならないと考えている. 工業系の專門大學の場合, カタカナ語の學習は特に重要である. それは專攻分野を理解するためばかりでなく, 卒業後專門職に從事する際にも有效に使われると思われるためである. 本稿ではカタカナの指導過程での表記テストの誤用例を通じて, カタカナ學習の現狀と問題点を考察した. 二次(1次は文化語, 2次は工業用語)のテストを實施し, その結果を分析したところ, 文化語の正答解は工業用語より高かったが內容面には似通った結果が現われた. (表5.7.8.參照) 1. あらかじめ學習した單語は正答解率が高い. (カメラ, ラジオ, ミルク, イオン) 2. 原音意識が障害を起こす場合がある. (ランプ→ レンプ, スイス→ スウィス, ソケットレンチ→ ソケットランチ) 3. 類似した文字の誤用 (ウ→ワ, ミを逆に書く) 4. 長音の誤りが最も多い. (エレべ-タ, ニュ-ス, ミュ-ジカル, エネルギ-, ブレ-キ, キ-ボ-ド) 5. 拗音ァ, ィ, ユ, オの誤用 (フィルタ→ ビルタ, ファクシミリ→ べックシミリ) 1, 2次のテストの誤用例を土台とし, 次のようなカタカナ文字の指導の方案を立てることができる. 1. カタカナの指導に適當な時間を割り當てなければならなぃ. 2. 日本語の學習者に對し音韻體系, 音韻構造に關する指導が先行するべきである. 3. 現行の外來語の表記についての指導敎師の硏究(勉强)が必要である. 4. カタカナ書きの敎材の硏究, 開發が求められる. 5. 學習者のカタカナ表記は日本の基礎敎育課程で指導するべきであリ, 指導された後にも, 學習は持續的なかタカナへの關心と練習が要望される.