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KCI 후보
『우진보물어』의 <송풍>
Literature,Japanology : A study of in 『Utsuho-monogatari』
류정선 ( Lyu Jeong Seon )
UCI I410-ECN-0102-2009-730-002395001

「琴の音」を示す歌ことば<松風>は、中國の漢詩の影響によって和歌の世界へと定着する。詩語から歌ことばへという<松風>の現現史の流れのなかで、「琴の音」=<松風>という記號化の過程には、詩から和歌へ、また、和歌から詩へという相互作用が重要な位置を示している。そして、「琴の音」=<松風>の記號化は、物語の世界にも取り입まれ、<音樂を語る物語>といえる『宇津保物語』や『源氏物語』の重要な素材にもなってぃる。 本稿では、『新撰万葉集』の系統を踏まえている傾向が强い『宇津保物語』の『松風』を通して、<琴の物語>を考察し、その延長線として『源氏物語』との關連性を追究してみた。 『宇津保物語』における<松風>の歌と和·漢の架け橋の役割を果たとている『新撰万葉集』との關連性からは、『宇津保物語』で詠まれいる歌の世界が漢詩と和歌との搖らぎや結合の過程であることが窺える。そして、その傾向は『宇津保物語』の作者として推定される源順の<松風>歌をめぐる題やそれに關する意識からも讀みとれる。しかも、「順朝臣の庚申夜奉歌序」と、「琴の音」=<松風>の記號化の定着をもたらした齋宮女御の歌との關わりからは、『宇津保物語』と『源氏物語』の<松風>歌の關連性が示されている。もちろん、<松風>という同じモチ-フを、齋宮女御の歌は和風化の傾向を示しており、源順は漢詩的な色彩を强く帶びているが、『源氏物語』の<松風>の歌は、『宇津保物語』との關連性を排除できない。 つまり、齋宮女御の<松風>を踏まえている『源氏物語』の<松風>は『宇津保物語』とは異なる流れにあるが,その引歌や故事を織りまぜた表現法には歌の世界からではなく、『宇津保物語』との關連性からも再檢討すべきである。そこには、和歌の世界とは異なる、物語における<松風>の表現史が語られているはずである。

[자료제공 : 네이버학술정보]
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