本稿は飜譯スタイル(translationese)の槪念を槪觀し、日韓飜譯の過程で現われる飜譯スタイルの類型を實際の飜譯實驗の結果に沿って分類し、代案となる飜譯例を提示することで窮極的には飜譯能力の向上をはかるための一つの具體的な試みである。各被驗グル一プごとの日韓飜譯の飜譯スタイルの評價の結果、通譯飜譯大學院生グル一プと專門飜譯家グル一プにおいても、飜譯タイルの面では一般大學院生グル一プととりわけ差が見られなかった。これは比較的に生硬な飜譯の問題を、普段から三つの各グル一プはあまり意識しないで飜譯して來たという證據だと思われる。本稿では飜譯スタイルという用語を、原文の言語構造に影響されて直譯式として固まった、決まりきった不自然な外國語的な表現として定義した。飜譯スタイルは單純な間違いの次元ではなく、飜譯敎育の現場で活用できる立派な敎育資料であり、窮極的には飜譯能力の向上と實際の飜譯作業に寄與できる大事な敎育資料であるとも言える。各飜譯スタイルの成立の要因を把握し、それを自然な母語の文體に切り換えられる體系的な敎育方案が提示されれば、飜譯の敎育現場で『より滿足のいく飜譯』のための新しい方法論として作用するものと期待される。