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KCI 등재
日本文,學日本學 : 「大和魂」考
김정희 ( Jung Hee Kim )
UCI I410-ECN-0102-2012-730-001708214

本稿は、「大和魂」について中古から近世までの作品や、源氏物語の注釋書を中心に考えてみたものである。「大和魂」といえば、日本の軍國主義と結び付いて思い浮かぶ言葉である。しかし、「大和魂」は元元そういう意味合いを帶びた言葉ではなかった。源氏物語をはじめとした作品の用例を調べてみると、その意味は先行硏究においても明らかにされているように、現實における判斷や知惠といった意味を持っている。のみならず、この「大和魂」という表現を考えるに當たって注意しなければならないのは、この語が儒學を意識して用いられている点である。平安時代における政治の形は攝關政治である。儒敎による文章經國を理想とした平安時代初期が過ぎると、攝關家による政治が行なわれることになる。その政治の形態は民のための思想をもとにしたものではなく、現實的な思慮判斷によるものであった。源氏物語において「大和魂」という表現を含んだ一行は、こうした政治に對する判斷を表したものであるにほかなるまい。「大和魂」が中國を排斥する槪念ではなく、日本に多大なる影響を及ぼした漢學を重視するものとして使われていることに注意すべきである。中世以後の「大和魂」の例を見てみると、その中で目を引くのは『詠百寮和歌』である。ここにおける和歌は、大和魂があればこそ、漢籍の意味が理解できるというふうに解釋され、源氏物語の例と「大和魂」の位相が逆轉してしまったことがわかる。また、中世における源氏物語注釋書『河海抄』や『花朝余情』においても「大和魂」の意味は變っていることが確認できる。近世においては源氏物語の注釋に携わった賀茂眞淵や本居宣長によってこの「大和魂」の語が中國風の排斥を代表する理念になっているが、しかしながら、當時これらの主張に反對する動きもあったことに注意したい。とくに村田春海の國學者と漢學者に對するそれぞれの批判の中には、平安時代において追究された儒敎的な敎義主義と通じるものがあり、日本文學における漢學の價値を考えるに當たって重要な示唆を與えている。

[자료제공 : 네이버학술정보]
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