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KCI 등재
일본문학(日本文學),일본학(日本學) 편(篇) : 가와바타 야스나리의 『산 소리(山の音)』일고찰(一考察) -죽음의 극복 과정을 통해 본 마계상(魔界像)-
日本文學,日本學 篇 : 川端康成の「山の音」一考察 -死の克服過程を通してみた魔界像-
최윤정 ( Yun Jung Choi )
UCI I410-ECN-0102-2012-730-001730656

作品の冒頭、<地鳴り>とでも言える<魔が通りかかって山をやらしたかのような山の音>は主人公信吾にとって<お迎え>のように思われ、<死の宣告>として作品全體において死の蔭を漂わせる作用をすることとなる。死への恐怖は永生不滅への憧れと、また生きていることへの躍動的感覺の代表格とも言える性的欲求へと繫がっていく。作中、自然の生命力に絶え間なく視線を向けている信吾は、永生不滅に對する希求を念願していると取られ、又それと同時に信吾に性的欲望の渴望が自然物によって象徵的に表現されていると見える。信吾の「美への追求」の元である憧れの女性(妻保子の姉)の媒介者である嫁の菊子は次第にその役割から離れて行き、獨立的な女性として信吾の性的な欲望の對象となって行く。「山の音」において信吾の反倫理的、反社會的な背德の欲望は菊子と信吾の關係において一番著しく表われている。菊子は信吾の回春を誘導する役割を果たしており、それと同時に信吾の魔性(道德の打破と反倫理のような反社會的欲望)を呼び起こす對象でもあるのだ。しかし、現實世界では常に倫理の抑制が作用しているため、信吾の欲望を露わにできないまま、妻の保子などにより深層の底へと沈められてしまうのであった。?在意識の中に沈められた菊子に對する欲望は、理性の規制から自由である夢の世界によってその姿を現している。夢の世界では回春の欲求が高まり、「時間逆行」を完成させ若返り、ついに菊子の化身である處女の女性と肉體關係を結ぶことになる。「時間逆行」を果たし、若さを取り태した信吳は望みどおり、思想の女性である菊子を處女に變え欲望を達成しているのである。信吾は夢で菊子に自分の思想の子(蛇の卵)を産ませ、子孫の繁殖(一種の轉生)のように、夢の中で理想的な女性によって「本當の愛しい子」を殘すことで死の恐怖から解放され、死を克服することになる。しかし、信吾の魔性はあくまでも夢の中(非現實)でしか現れず、現實では理性が동き、踏み止まることで魔界は現實に具現化されていない。作中の「魔」のうち一回目の「魔が鳴らしていった山の音」での「魔」は回春への希求と性的欲望へと繫がるからして、<魔界>への進入を誘導している。二回目の「魔もの」は信吾の欲望を抑制させている。つまり、作品に出現する「魔」は統一性が足らず完全ではないことがわかった。以上により、「山の音」は本格的な<魔界小說>とするには多少不足しているが、現實世界での欲望を夢にまで送り出すという强い執着や、信吾の感情の搖れにおいて非現實世界と現實世界が絶えず影響を及ぼしあっていること、そして現實世界での「魔もの」の出現などからして、魔界の礎石を示した作品として位置づけることができるであろう。

[자료제공 : 네이버학술정보]
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