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KCI 후보
『平家物語』の人妻たち, 2 -維盛の正妻を中心に
감영희
일본근대학연구 10권 31-45(15pages)
UCI I410-ECN-0102-2012-830-003012903

『平家』の女性を中心にどのような新しい人間が創造され、造形されていたかを考察しようと思う次第、本稿では家の女性の正妻の姿から、特に「維盛」の妻のことについて檢討しながら當時の正妻の在り方に迫ることにした。1.まず、維盛の妻は「維盛都落」をはじめ『平家』の諸段に多く登場していて、その人物に現實性が感じられる。ここに『平家』作者の女性への高い關心と正妻という新しい妻像が浮かび上がる。2.妻に再婚までも進められる維盛の姿には、もう一つの武家層の夫婦關係が察せられる。卽ち妻の夫への全面的な依存、獻身的な奉仕、絶對の服從を押し付ける夫權中心の關係がそれである。3.武家政權確立の後は次第に男性支配社會の特質が各方面に現われてきて、夫婦關係においても夫權の絶對化が進んでいた當時、維盛の妻への再婚を進めたことは、武家層ではとても考え難いことであって、この面で『平家』の高い文學性が認められる。4.維盛の正妻は「貞女は二夫に見えず」と云う武家の正妻として道を步んだ女性である。夫の死後、殘された彼女は現界の苦惱を一人で단いながら「他事を投捨てて夫の後世を弔うべき」と云うわけで出家して維盛の後世を弔ったし、死ぬよりも苦しい現世で人妻として貞操を守り、再婚することなく「貞心を忘れる」ものにはならなかったということで、武家の習俗法をよく守った武士の正妻像を見せてくれる。5.このことから、維盛の妻は完全な脇役であるが、自然な姿で戰亂期を生き拔けた人間の姿を代表しているし、これはつまり正妻及び母としての女性を見る『平家』が、新しい女性像として正妻のことを創造していることと考えられる。卽ち、母としての道に堪えた强い姿、正妻としての德ある女性に、その時代の特性を把握した結果であって、中世女性のもう一つの正妻のタイプが『平家』にはあると言える。

[자료제공 : 네이버학술정보]
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