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KCI 등재
「ものはかなし」 -平安時代の女性の境遇と女流文學の誕生-
이혜원
일본연구 27권 90-105(16pages)
UCI I410-ECN-0102-2017-830-000385852

『かげろふの日記』は、散文文學作品において、女性の手になる現存最古の作品であ る。男性ではなく、女性によって書かれたという点は注目すべきであり、そのため、か げろふの日記は、女性が自己の生活を直接に對象とし、現實生活を深いレベルで取り 上げた初めての作品として評價されている。 その一端として注目されるのが、「ものはかなし」という言葉である。『かげろふの日 記』の作者は、その序文において、自らの境遇についてものはかなしと認識し、それ は、跋文や上卷本文にもたびたびあらわれている。このような女性による自己認識は從 來の男性の手になるとされる作品にはみられなかったもので、かげろふの日記の特徵 として注目される。 『かげろふの日記』前後では、從來の男性の手になるとされる作品には「ものはかな し」という言葉は見えず、『源氏物語』『狹衣物語』など『』かげろふの日記以降の作品 には、ものはかなしは女性の境遇を示すことばとして登場している。これは、それま で男の手になったために見逃されてきた女性の苦惱が事實性を持って描かれるように なったということを示すようで、『かげろふの日記』はまさにその嚆矢と言える。 從って、本稿では、上記のような見通しを持って、『かげろふの日記』と『源氏物語』 における「ものはかなし」という言葉を通して、「ものはかなし」と嘆く女性の境遇を考 察し、その結果、ものはかなしという言葉は、女性が、自らが不安定な男女關係の中 におかれていることの不安、苦惱をあらわす言葉であるということを述べた。そして、女 性たちが置かれたそのような境遇を背景にして、『かげろふの日記』を始めとする平安時 代の女流文學作品が生まれたということを述べた。

[자료제공 : 네이버학술정보]
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