3.145.178.157
3.145.178.157
close menu
KCI 등재
紫の上物語から大君物語へ -「源氏物語」正篇と續篇の有機性の一端-
이미숙
일본연구 33권 73-94(22pages)
UCI I410-ECN-0102-2017-830-000386824

本稿は 『源氏物語』正編の紫の上物語と續篇の大君物語との關わりを檢討し, 『源氏物語』全篇の有機性の一端を考察してみた論である。從來このことについては, 紫の上の結婚生活から培われた作者の結婚に對する不信の念が大君の獨特な愛情觀に影響を及ぼしたという藤村潔の指摘などがなされてきた。しかし, 紫の上と大君という二つの女物語の主題の繼承は作者論の觀点からではなく, テキストの分析から究明されるべきだと思われる。そこで本稿では, 物語における紫の上の晩年の心境の內實を分析し, その心境と大君の心境との關わりに注目してみた。考察から讀み取られる紫の上の晩年の心境とは, この世における愛への絶望と永遠の愛への切望, そして人間であることの悲しみであると思う。紫の上の人間であることの悲しみは, あはれと思ふ人の御心も, 必ずつらしと思ひぬべきわざにこそあめれ。我も人も見おとさず, 心違はでやみにしがな總角五二七八頁という大君の發言における我も人もに受け繼がれ, 男だけではなく人間一般の心の變わりやすさ, 心の弱さに對する認識として表れているように思われる。そして, このような紫の上の認識は大君に受け繼がれ, 男性との本格的な愛情關係を結ぶ前に, 男, ひいては人間の心の不變さを信じることができず, 長き心を切望し死んでいく女物語として再創造されているのである。紫の上の晩年における心境に基づいて大君物語を讀むと, 後見のなさと容貌の問題などの客觀的な最初の結婚斷念の理由から, 長き心への切望という永遠の愛を追究するために薰の求愛を受け入れない大君の心境の變化が理解できよう。結局, 正篇の女主人公である紫の上の晩年の世界が, 續篇の女主人公の一人である大君の世界に繼承されているということは, 正篇と續篇の有機性の一端と共に, 物語全體における女物語の主題をも示しているように思われる。

[자료제공 : 네이버학술정보]
×