本稿では、韓国人日本語学習者の文法の(シンタクス・意味論的な)誤用を訂正するために、インターネットのWWWページをコーパスとして使用した。2009年8月8日から2009年9月5日にかけて検索エンジンGooの「文字の並び順通り検索する」とYahoo!JAPANの「順番も含め完全に一致」の検索を使って誤用と正用を検索した。その主な結果は次のとおりである。
文法の誤用の訂正におけるコーパスとしてGooとYahoo!JAPANの検索は、補語[12問]の8問、ヴォイス[12]の8、テンス・アスペクト[2]の2、接続[16]の9、モダリティ[11]の9、合計69.8%(37/53問)の誤用の訂正にとってかなり有効だと言える。また、テンス・アスペクト(100%)、モダリティ(81.8%)、補語(66.7%)、ヴォイス(66.7%)、接続(56.3%)の順で検索の活用の可能性が高い。しかし、接続において連用形、動詞句の並立名詞句の並立の誤用は検索による訂正が不可能であると思われる。