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韓國の初期近代文學者たちが國木田獨步の作品を愛讀し, その影響を受けたことは旣に周知の事實となっている. その中でも特に注目すべき影響關係として形式の借用が指摘されている, 更に, 1920年代の韓國の小說に一人稱小說, 書簡體小說, 額字小說の形式が多く見られるが, これらの諸形式はほとんど日本を經て韓國に移入されたとして, 本格的な比較文學的硏究が必要だという意見もある. そして, これを裏付けるものとして, 韓國最初の書簡體小說<幼き友へ>の中に國木田獨步の書簡體小說<おとづれ>の影響を見ることができるし, 韓國はじめての額緣形式の小說<べタラキ>に國木田獨步の額字小說<女難>の影響が指摘されている. 本考では以上の指摘を踏まえた上で, 韓國の近代短篇小說で初めて試みられた書簡體という敍述形式が, いつ, どのような形や過程を經て韓國に移入されたかについて考察した. その結局, 韓國最初の書簡體小說<幼き友へ>は明らかに國木田獨步の影響を受けており, この<幼き友へ>に國木田獨步の一連の書簡體小說が及ぼした影響は<幼き友へ>一作にとどまらず, 少なくともそれからはじまる韓國の初期近代文學に大きな影響を及ぼすことができたと指摘することができた.